アメリカ大統領選挙について
2015年12月21日更新
こんばんは。
現在、アメリカ次期大統領選挙の「予備選」が、佳境を迎えています。共和党の有力候補者「トランプ」氏が、共和党支持者における第一候補として、独走態勢になっています。
しばし、過激な言動を危惧される彼が、有権者の支持を集めている構図・・・。はて、歴史を知る私たちは、どこかで見たことのある「風景」と感じることは、杞憂に過ぎないのでしょうか?
先の第二次世界大戦前の世界では、日本には「普通選挙制度」が普及し、当時の先進的民主主義国家としての体裁を整えていました。
また、ドイツでは、第一次世界大戦の教訓から「ワイマール憲法」が起草され、当時の世界では最も民主的な憲法として評価されました。
・・・しかし皮肉にも、先進的民主主義国家であった二つの国が、「戦争国家」として台頭し、そして、敗戦を迎えることとなったのです。
『歴史は繰り返す』
何故ですか?人々が「歴史」と「政治」に興味や関心を示さなくなったとき・・・。
「歴史」とは、自分が存在している理由を知るためにあるのです。今の日本では、様々な「自由」が、当たり前の権利として保護されていますが、このような「自由」を得るために、どれだけの年月を必要としたのか・・・。
「政治」とは。未来に生きる私たち、子供たち、その先の子孫たちの為に、責任ある行動を考えることです。
すなわち「過去」と「未来」が、「歴史」と「政治」なのです。
『湾岸戦争』が始まったとき、理由はどうあれ、当時の非人道的独裁者フセイン政権を打倒することには、意義があるものだと考えていました。
しかし、戦後にアメリカから聞こえてきたのは「日本でも、先の戦争後に素晴らしい民主主義国家にすることが出来た。
イラクも、日本と同じように、アメリカが民主主義国家に変えることが出来る!!」といった発言です。
私は、非常に危機感を覚えました。なぜなら、アメリカが「日本」という国を何ら理解していないのだと。また、日本という国家が、どのような過程を経て「軍国主義国家」として変貌したのか、全くもって知ろうともしていないのだ、と。
果たして、現在の中東情勢を鑑みるに、皆さんはどのように考えますか?
「アメリカ」という、世界の全てをリードしてきた国家が、人々に「恐怖」を感じさせる国家へと変貌する可能性を示しているのが、正に今回の「トランプ旋風」であるとの危惧を感じずにはいられません。
ただ、それ以上に、「アメリカの良心」を期待して止まないのは、『宇宙船地球号』に生きる世界の人々の希望であると、心から祈るばかりです。
|ブログ一覧へ|